WEBレポート その5

2014イチハナリアートプロジェクト

「イチハナリ」とは勝連半島から太平洋に連なる島々の中でも一番離れた伊計島のことを指します。
そんなイチハナリを舞台にした「2014イチハナリアートプロジェクト」は今回で3年目。
年々規模も来場者数も増えていて、廃校になった旧伊計小中学校や伊計集落内に
様々なジャンルのアートが展示されています。
開催期間は前期と後期に分かれていて、前期は公募で集まった作家、
後期は日本こうさく学研究会の方々が出展しています。
また、通期で出展している作家もいます。
 
ichihanari_01
▲会場に着くとまず目に入るのが、校舎の真ん中に座るオバーの姿。
 
オバーに驚きつつも、受付がある校舎内へ。
受付で入場チケット(300円)を購入し、早速会場を回ります。
入ってすぐに見えてくるホールには巨大な2枚の油絵がありました。
 
ichihanari_02
▲写真左「樹霊」、写真右「木霊」佐野友紀 – 養蜂家
 
作家と養蜂家を両立しているというので驚きでした。
普段自然と接する機会の多い佐野さんならではの迫力ある作品。
 
 
 
同ホールには可愛らしいクマ達が重箱やお菓子を囲み、お茶をしていました。
 
ichihanari_03
▲「けはい」増田光 – 陶芸家
 
小熊を含む8頭のクマ達と一緒に写真を撮ることが出来ます。
 
 
 
さらに進み真っ白な部屋には、台湾の作家を中心に作品が展示されていました。
 
ichihanari_04
▲「傷者述」李明剛 – 美術教師
 
台北市に住む李さんの作品は写真と見間違うほどに
髪の毛の1本1本にわたる細部まで丁寧に描き込まれていて
思わず立ち止まってしまいました。
 
 
 
向かいの部屋には絵本の世界に紛れ込んでしまったかのような作品が並んでいます。
 
ichihanari_05
▲「予言者」喜久山悟 – 流木再生工作家
 
ichihanari_06
▲「リア王」同上
 
流木の中には高値で取引されるものや単なるゴミとして扱われるものがあります。
そこで、喜久山さんはこれを宝の山かもしれないと思ったことがきっかけで
作品を作るようになったそうで、
そんな流木に命が宿ったようにいきいきとした作品が印象的でした。
 
 
 
廊下を出て反対側にも展示場があります。
 
ichihanari_07
▲「ICHIHANARI」大泉佳広
 
大泉さんが初めて伊計島を訪れた際に印象的だったというさとうきび畑の土。
この作品はそんな伊計島の土と砂から絵の具を作り制作したそうです。
伊計島ののどかな自然を材料に表現された作品は全て優しい印象を受けます。
 
 
 
別の場所では、伊計島にまつわるさまざまな展示が行われています。
 
ichihanari_08
 
・「仲原遺跡」出典:伊計区
・「伊計村遊草」漢詩ロード 出典:うるま市教育委員会文化課・図書館市史編さん係
・「伊計島・写真展」撮影:亀谷長久
 
 
 
ichihanari_09
▲2階へと上がる階段には池城由紀乃(pokke104)さんと伊計島に住む方々がコラボして制作した壁画が迎えてくれます。
 
 
 
ichihanari_10
 
また、会場の至るとこにいる子豚たちは昨年のワークショップで
中村真由美さんデザインの作品に参加した子供達がペイントしたもの。
子供らしい大胆な色使いで会場を賑わしてくれています。
しかし、なぜ豚なんだろう?と思いスタッフの方にお話を聞きました。
沖縄との関わりが深い豚ということと、沖縄で昔使用されていたフール(便所)が
今でも伊計島には残っているという理由から豚にしたんだそうです。
※現在使用はしていません。
 
 
 
ichihanari_11
▲「あしばな教室」黄照津・和田真以子
 
お二人の共同制作のこちらの作品は、所々にサンゴを使用しており
小さな作品1つ1つが集まり教室全体でまた1つの作品になっています。
 
 
 
2階にはたくさんの体感できるアートがあり、
・ヘッドホンから流れるうちなーぐちラジオ体操
 「阿弥陀如来電気収音機体操第壱」深谷恵了 – 浄土真宗・保育園職員
・段ボールの穴から覗く…
 「大きな箱」横出正紀 – アートモデラー
・電気をON・OFFすると表情が変わる
 「それぞれの物語」坂本健 – 粘土あそび研究家
 
 
 
そんな中でもファミリーにおすすめしたい作品がありました。
 
ichihanari_12
▲「ウルトラ童子(シュワッチ!)」江藤望 – 塑像家
 
ウルトラマン大好きという江藤さんの息子がモデル。
中心にはおもちゃの銃が設置されており、一緒になって怪獣を倒すことが出来ちゃいます。
 
 
 
隣の部屋には、会場に着いてすぐ見つけたあのオバーがいました。
 
ichihanari_13
 
懐かしい沖縄の商店が感じられます。
そんなオバーの名前は「東江ツル」さん。ちなみに永遠の85歳。
作家はウルトラ童子(シュワッチ!)を作られた江藤さん。
ツルさんは沖縄のオバー達の顔写真を見て、
そしてオバー達の精神力の強さを顔に表現している架空の人物です。
開催3回目にしてすでに有名になったオバーと、街で写真を撮影する
PR活動「オバーキャラバン」の様子も展示されています。
会場内にはオバーがあの有名なアンディ・ウォーホル風の
おしゃれな作品になったものもありました。
 
 
 
ichihanari_14
 
作品の展示は外の集落にもあります。しかし、まだまだ暑い沖縄。
そこで嬉しいレンタサイクルのサービスがあります。
1時間500円で電動アシスト付き自転車と久葉笠(くばがさ)を借りることができるので、
散歩気分で快適に屋外の会場を回ることが出来ました。
 
 
 
屋外会場では「アーティスト・イン・レジデンス」という
作家が集落内に滞在しながら制作をしています。
昔ながらの沖縄の古民家の風景が残る伊計集落と現代アートのコラボレーションは
今までに無い光景でどれも素敵な作品ばかりでした。
 
 
 
ichihanari_15
▲「見つめる先に」三輪恭子
 
こちらの作品は1軒の古民家を使っており、最初は暗闇かと思っていると
そこにはたくさんの和紙とガラスのレンズが吊るされていて
風で揺れると和紙に透けて風景が映り込みます。
幻想的な景色に時間を忘れて見入ってしまいました。
 
 
 
会場内にある「伊計協同スーパーには」隠れキャラもいるそうなので
見つけられたらラッキーかもしれません!
 
また、校舎内会場の1階には「おばぁ喫茶」
2階「Museum Shop」3階「カフェ」があり期間中は無休で営業しています。
イチハナリオリジナルグッズやスムージーなどを販売しております。
 
残念ながらまだまだ紹介しきれない作品がありますが、
「2014イチハナリアートプロジェクト」は今月の28日(日)までと残りわずかになっています。
しかし、伊計島で行われるアートイベントはこれだけではありません!
夏開催の「イチハナリアートプロジェクト」に対し、
同会場で冬に開催されるのが「暮らしにアートin伊計島 ~おきなわ作家市~」。
詳細は下記にて、ご確認下さい。

 

 

 

文/金城優子  写真/金城優子・知念亜美

 

2014イチハナリアートプロジェクト

期 間 前期:8/2(土)~8/24(日)※終了
    後期:8/30(土)~9/28(日)
場 所 旧伊計小中学校ほか伊計集落内
開 場 10:00~17:00(土・日・祝は18:00迄 ※最終入館は閉館30分前)
入場料 大人300円(中学生以下無料)
問合せ うるま市観光物産協会
    098-978-0077 Email info@uruma-ru.jp
    https://www.facebook.com/Ichihanariartproject
 
 

暮らしにアートin伊計島 ~おきなわ作家市~

 
沖縄で活動する様々なジャンルの作家から生まれた
暮らしに寄り添うステキなものを集めた展示販売会。
ものづくり体験もあります!
期 間 2014年12月4日(木)~14日(日)
場 所 旧伊計小中学校跡地
開 場 10:00~18:00
入場料 無料
問合せ うるま市地域雇用創造協議会
    098-983-0038
    http://urx.nu/c9b4


PAGETOP